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象 を通して出会うこと。出会う人。

こうして生まれ変わりました その2

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野毛山動物園の次は、松山市の三津浜地区"生まれ変わり" のお話だ。

岡部友彦氏は 建築学出身でいらっしゃるが、建築物や家具などの「モノ」は
「コミュニケーション」や 「思い」「雰囲気」などの「コト」 があってこそ
生きてくる、との信念から、人の流れをデザインして街の活性化を支援する
「コト作り」の会社を立ち上げられた。

岡部氏の会社「コトラボ」に松山市三津浜の街づくり事業話が飛び込んで来た
のは、平成25年のことだった。

私事ながら、この夏に砥部動物園を訪れた帰り道、松山から柳井へのフェリーに、
三津浜港から乗船した旅の記憶は新しい。
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かつては 松山の玄関口として栄えた三津浜だったが、人口減少、高齢化の波に
空き家が増え 市も頭を悩ませていたらしい。

岡部氏は 戦災を免れた 地元の人の目には気が付きにくい三津浜の味と、
地域を盛り上げたい と願う 地元の思いである「コト」に注目した。

行政からの委託事業が 期間限定で滞ってしまう多くの例も考慮し、岡部氏は
当初から地元在住の人をスタッフに加え ここに暮らす人達が
三津浜を再認識するきっかけ を作ることに努められた。

「町屋バンク事業」は, 岡部氏が空き家を調査し、改修改装し、移住希望者を募る
プロジェクトで、この3年間に24軒を達成させたという。

改修工事もプロ任せにせず、地元職人の協力を募ったり、ワークショップを開いて
市民の手で、補修や家具作りを行った。

地元の人達が費用を出し合って 空き家を改装し 貸し出せば、その費用も回収できるし
街の景観も保たれる。新たに人が移り住み街に賑わいが生まれる、
というサイクルを目指している。

そうして商った資金を 新たな改修改装費用に回せる様になれば 理想だ、という。




話は変わるが、砥部動物園、アフリカ象家族の心強い味方であるグループ「かぐや媛」を率いるスーパーレディ、おうなさんにも「夢の動物園」に向けての
壮大な構想がある(らしい)。

こちらは 熱い思いやアイデアなどの「コト」はごっそりあるものの、「モノ」を
手に入れるのは、なかなか難しい。

今期、象家族の為の サツマイモの収穫には大変な思いをなされ、来期は
芋掘り機購入を考慮中。しかし 機械や収穫物を保管する倉庫が必要となってくる。

シーナ画伯の個展や、象家族の写真展など イベント開催の場所、遠方から
のボランティアが 宿泊できる場所、ペット連れ動物園来園者へのサービスとして
ペットを預かる場所なども兼ねられる「モノ」が 是非とも欲しい。

こんなアイデアを詰め込める「モノ」があれば、地元と動物園を更に繋げる活動も
広げやすくなりそうだ。県外にも発信出来る活動や 子供達に命の尊さを動物を
通して伝える活動。更に地球の環境問題にも身近な所から取り組みたいし。

岡部氏によると、空き家を持て余す所有者も多く、市に寄付を申し出ても
断られる例もあるという。

「モノ」と「コト」の出会いが、もっとあっていいのではないかしら、
と 私は読みながら思っていた。

「コトづくり」は 様々な人と接することが不可欠なので 色々と大変なことが
ある。」と岡部氏も プロジェクトが決して一筋縄でないことを暗に語っているが、

色々あって当たり前。
わくわくする人が集まることが、面白くないわけがない。

by maria-elephant | 2016-12-20 17:42

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